第一生命保険株式会社(以下、「当社」といいます)は、生命保険事業の社会性・公共性を踏まえつつ、生命保険資金に求められる中長期・安定的な収益獲得を目指し、資産運用に取り組んでいます。このような考え方を背景とし、当社におけるスチュワードシップ活動は、サステナビリティ(※)の考慮に基づく「建設的な目的を持った対話」(以下、「エンゲージメント」といいます)などを通じて、投資先企業の企業価値の向上や持続的成長を促すことにより、中長期的な投資リターンの維持・拡大を図るとともに、地域や社会の課題解決に資することで、機関投資家としてのスチュワードシップ責任を適切に果たすことを目的とします。
※環境・社会・ガバナンス(ESG)要素を含む中長期的な持続可能性
当社は、投資先企業(国内株式および国内社債)を対象に、以下のような観点からエンゲージメントを基軸としたスチュワードシップ活動を実施するとともに、国内外のイニシアティブへの参画等を通じて、スチュワードシップ責任を適切に遂行するよう努めます。
(1)当社は、投資先企業やその事業環境等に関する深い理解のほかサステナビリティの観点も踏まえて企業価値向上を促すため、投資先企業の経営戦略・財務戦略・株主還元方針等に加え、気候変動を含む、ガバナンス及び環境・社会課題等に関する十分な調査を実施し、継続的なエンゲージメントを実施します。
(2)エンゲージメントの結果については、投資判断の基となる企業評価に適切に反映させるとともに、対象資産の特性を踏まえつつ、議決権行使判断や投資方針等への反映を検討・実施します。
(3)エンゲージメントは基本的に当社単独で実施しますが、取組みが有益と考えられる場合には、国内外のイニシアティブ等を通じた協働エンゲージメントへの参画を検討・実施します。
当社は、「責任ある機関投資家」の諸原則(日本版スチュワードシップ・コード)の趣旨に深く賛同し、受け入れることを表明します。当コードの原則1から7について、以下のような方針で取り組みます。
原則1
機関投資家は、スチュワードシップ責任を果たすための明確な方針を策定し、これを公表すべきである。
※ESG投資の基本方針
https://www.dai-ichi-life.co.jp/company/news/pdf/2020_009.pdf(547KB)
※※具体的な取組みについては「責任投資活動報告」で開示します。
https://www.dai-ichi-life.co.jp/dsr/investment/ri-report.html
原則2
機関投資家は、スチュワードシップ責任を果たす上で管理すべき利益相反について、明確な方針を策定し、これを公表すべきである。
【スチュワードシップ活動における利益相反管理の方針】
(利益相反が発生しうる主な局面)
原則3
機関投資家は、投資先企業の持続的成長に向けてスチュワードシップ責任を適切に果たすため、当該企業の状況を的確に把握すべきである。
原則4
機関投資家は、投資先企業との建設的な「目的を持った対話」を通じて、投資先企業と認識の共有を図るとともに、問題の改善に努めるべきである。
原則5
機関投資家は、議決権の行使と行使結果の公表について明確な方針を持つとともに、議決権行使の方針については、単に形式的な判断基準にとどまるのではなく、投資先企業の持続的成長に資するものとなるよう工夫すべきである。
参考:国内上場株式について貸株取引を行う際には、議決権確保に留意し、原則として議決権に係る権利確定日をまたぐ取引は実施しません。例外的に取引を行う場合も一定の貸し出し限度額を定めて実施します。
原則6
機関投資家は、議決権の行使も含め、スチュワードシップ責任をどのように果たしているのかについて、原則として、顧客・受益者に対して定期的に報告を行うべきである。
原則7
機関投資家は、投資先企業の持続的成長に資するよう、投資先企業やその事業環境等に関する深い理解のほか運用戦略に応じたサステナビリティの考慮に基づき、当該企業との対話やスチュワードシップ活動に伴う判断を適切に行うための実力を備えるべきである。