尾崎さんはじめまして。いよいよマラソン大会にエントリーしようと思います。マラソン大会までの過ごし方について、アドバイスをお願いします。
尾崎アドバイザー
⾛ることに慣れてきたら、マラソンレースにエントリーをして、初マラソンとなる大会を決めたり、上級者ならば⾃⼰ベストを狙うターゲットレースを決めるなど、本格的に年間トレーニングのスケジュールを⽴ててみましょう!私たち⻑距離選⼿は、春と秋はトラックシーズン、夏は鍛錬期、そして冬は駅伝やロードレースがあるのでオフシーズンがあまりありませんが、実業団駅伝の後やマラソンレースの後などに1〜2週間程度しっかり休養期間を取ることが多いです。基本的にはマラソンレースは秋冬に開催されるので、ざっくりと⾔うと、皆さんの場合はマラソンシーズンに向けて夏に⾛り込み、秋冬はレース、春頃が少しリラックスする時期になりますね。ですが、暑い⽇本の夏に⾛り込むのは容易ではないので、今回は夏場のトレーニングについての質問にお応えします。
夏場は暑くて中々⾛⾏距離が稼げません。⾼温多湿の夏場におすすめのトレーニング⽅法はありますか?
尾崎アドバイザー
まずは早朝や⼣⽅など、時間帯を選んで⾛ることが必要です。皆さんそれぞれライフスタイルが違うので、涼しい時間帯に⾛る時間を取れない⽅もいるとは思いますが、お休みの⽇など、週に⼀度でも⻑く⾛る時間を確保できる⽇があると良いですね。暑い中のトレーニングは冬に⽐べ体⼒を奪われますし、疲労も抜けづらくなるので、冬場に30km⾛るところを、夏場は15km×2と⼆回に分けてリカバリーを⼊れて⾏うのも⼀つの⽅法です。
実業団の皆さんは、夏場はどのようなトレーニングや過ごし⽅をしているのですか?
尾崎アドバイザー
夏場は避暑地や⾼地(北海道や⻑野県など)に⾏って⻑期合宿をしますが、最近は温暖化でどこに⾏っても暑いことが多いので、やはり早朝などの涼しい時間に練習を⾏います。トラック、ロード、クロスカントリーなど様々な練習場所を利⽤しますが、特に起伏の多いクロスカントリーのコースを使う練習では、脚⼒強化になりますし平地よりも呼吸が上がるので⼼肺機能の強化にもなります。また、不整地を⾛ることで⾃然とバランスを取りながら⾛ることができるので体幹トレーニングの効果もあります。また、ロードよりも地⾯が柔らかいので、着地時の衝撃が少なく怪我のリスクが少ないのもポイントです。ただ、⾜場が悪いので捻挫などの怪我には気をつけたいですね。皆さんは⻑期合宿をすることは難しいかもしれませんが、連休などを利⽤して数⽇間⾛り込むことが出来ると良いですね!
尾崎 好美アドバイザー
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