特別損失(とくべつそんしつ)

臨時・突発的に発生する損失で、生命保険会社の通常の事業活動ではないものを計上します。主に、固定資産等処分損、価格変動準備金繰入額、金融商品取引責任準備金繰入額、不動産圧縮損などを計上します。
*固定資産等処分損
有価証券以外の不動産・動産などを売却し、売却価額が、その帳簿価額と譲渡経費の合計額を下回る場合に、その差額を計上します。さらに、この科目には、有価証券以外の資産に係る除却(取壊しなど)、災害・盗難による損失、および累積債務国に対する貸付金などの債権譲渡損失も計上します。
*減損損失
固定資産の減損に係る会計基準に基づき発生した損失を計上します。
*価格変動準備金繰入額
価格変動準備金への繰入額を計上します。逆に取り崩した場合は、「価格変動準備金戻入額」として特別利益に計上します(「価格変動準備金」の解説もご参照ください)。
*金融商品取引責任準備金繰入額
金融商品取引責任準備金への繰入額を計上します
*不動産圧縮損
法人税法、租税特別措置法の規定にもとづき、不動産の交換・換地・買換・収用などで圧縮記帳の適用を受け、新規取得資産の取得価額を減額させた額です(圧縮記帳とは、法人が資産を取得した際、取得価額よりも少なく帳簿に計上することです)。不動産圧縮損に計上した額だけ、不動産処分益を相殺することになり、法人税などの課税の繰延が行われます。不動産圧縮損相当額については剰余金(利益金)処分において圧縮積立金として処理されるものもあります。

出典 : (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より