基礎利益 (きそりえき)

「基礎利益」とは、保険料収入や保険金・事業費支払等の保険関係の収支と、利息及び配当金等収入を中心とした運用関係の収支からなる、生命保険会社の基礎的な期間収益の状況を表す指標で、一般事業会社の営業利益や、銀行の業務純益に近いものです。基礎利益は損益計算書に項目が設けられているものではなく、経常利益から有価証券の売却損益などの「キャピタル損益」と「臨時損益」を控除して求めたものです。
 基礎利益は、
・保険料収入や保険金・年金・給付金や解約返戻金などの支払い、責任準備金の繰入れ(戻入れ)、事業費の支払いといった保険関係の損益   
・資産運用関係の損益のうち、利息及び配当金等収入(貸付、預貯金、債券などから得られる利息や株式などから得られる配当をいいます。)と支払利息などの費用といった予定利率で見込んだ運用収益に対応する収益などを表しています。 
 基礎利益には、いわゆる「逆ざや」が織り込まれており(予定利率分の責任準備金の増加は責任準備金繰入額に含まれ、実際の運用収益は上記のとおり基礎利益に含まれます。)、基礎利益が十分確保されていれば、保険本業で逆ざやを上回る利益を確保していることになります。

出典 : (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より