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認知症保険とは?選び方のポイントと上手な活用法を解説

生命保険の種類
認知症保険とは?選び方のポイントと上手な活用法を解説

※記事中で言及している保険に関して、当社では取り扱いのない商品もあります。
※文章表現の都合上、生命保険を「保険」、生命保険料を「保険料」と記載している部分があります。

高齢化が進む日本において、認知症患者は年々増加していくと予想されています。現在でも要介護者のうち、介護が必要になった原因は認知症が17.6%と最も高く、老後に向けた認知症の備えの重要性は今後も高まっていくでしょう(厚生労働省「2019年 国民生活基礎調査の概況」より)。
そこで、認知症に備えるための民間介護保険について、具体的な保障内容や加入条件をまとめました。民間介護保険とは民間の保険会社が保険商品として提供している介護保険のことです。

認知症にかかる介護や老後に向けた認知症の備えに関心のある人は、参考にしてください。

認知症保険とは認知症に備えられる介護保険のこと

認知症保険は、被保険者(保険の対象になっている人)が、保険会社が定める認知症、または認知症による要介護状態になった場合に給付金が受け取れる、民間介護保険の一種です。認知症保険の場合、アルツハイマー型の器質性認知症(記憶・認知機能が低下して日常生活に支障がでている状態)など、保険の適用条件を満たす認知症の診断とともに、公的介護保険において認定をうけた要介護度の程度も条件になる場合があります。
公的介護保険は、介護が必要と認定された人に介護費用の一部を給付する公的な制度です。給付を受けるには、介護がどの程度必要なのか要介護度の認定を受け、自治体や専門機関などで手続きをします。

認知症は介護が必要になる病気の中でも、特に患者に対して長時間の付き添いが必要になる可能性が高い病気です。たとえ、投薬などの医療費にそれほど費用がかからなくても、ヘルパーやデイケアを利用するなど介護サービスにかかる費用が必要になります。そして、介護にかかる期間が長くなればなるほど、介護費用は高額になる傾向にあります。認知症保険は、このような介護費用などにも備えられる保険商品です。

保障内容が異なる2つの認知症保険

民間の認知症保険の場合、主に認知症と診断された際の経済的負担に備えて保障が受けられるものと、認知症が原因で損害が生じた場合に補償が受けられるものの2種類があります。
認知症保険への加入を検討している場合は、まず、どのような内容の保険を希望しているのかを考え、適した保険に加入しましょう。

認知症と診断された場合に保険金が支払われるタイプの認知症保険

認知症と診断され、保険会社の条件を満たした場合に保険金が支払われるタイプの認知症保険では、認知症に対する医療費や介護費用など必要に応じて保険金を利用できます。認知症と診断され、要介護状態になった場合の介護費用に備えたいのであれば、このタイプの認知症保険に加入しましょう。

認知症と診断された際に保険金が支払われるタイプの認知症保険は、生命保険会社が取り扱っています。生命保険会社とは、主に死亡保険や医療保険などを取り扱っている保険会社のことです。

なお、この記事では、この認知症と診断された際に保険金が支払われるタイプの認知症保険について説明していきます。

認知症が原因で損害が生じた場合に補償が受けられるタイプの認知症保険

認知症になってしまうと、それまでとは性格が変わってしまったり、理性的でない行動に出てしまったりすることがあります。このような理由によって、他人へ危害を加える、物を壊すといったトラブルが起こり、示談交渉や損害賠償金、もしくは認知症による徘徊で行方不明になってしまったときの捜索費などが発生するかもしれません。
このような場合に備え、自治体によっては認知症高齢者の損害賠償制度を導入しているところがあります。例えば自治体が、民間の損害保険会社が提供する個人賠償責任保険の契約者となり、被保険者を「その地域の認知症と診断された住民」とするものです。なお、損害保険会社とは、主に地震保険や火災保険、損害賠償保険などを取り扱っている保険会社のことです。
導入している自治体は、主に「認知症高齢者等個人賠償責任保険」などの名称で運用しており、多くの場合、自治体の住民向けサービスとして提供されています。

認知症保険の給付内容

認知症と診断された場合に保険金が支払われるタイプの認知症保険(以下、認知症保険)の給付金は、認知症と診断され、要介護状態となった場合に一時金が支払われるものが多くなっています。実際の内容は保険商品によって異なるため、詳細については商品パンフレット等で確認するなどして、各保険会社へ問い合わせましょう。
認知症保険で支払われる給付金には、主に以下のようなものが挙げられます。

  • 認知症診断一時金

    認知症になり、保険会社が定める条件を満たす場合に、一時金を受け取ることができます。認知症診断一時金は、認知症保険に多く見られるタイプの給付金です。

  • 認知症介護年金

    認知症になり、保険会社が定める条件を満たす場合に、年金で給付金を受け取ることができます。

  • その他

    認知症のほか、一般的な病気をカバーする医療保障や、災害死亡保障などがセットになった商品もあります。この場合の給付の内容は、商品によって異なります。

認知症保険の保障対象と給付条件

認知症保険の基本的な保障対象は「認知症」であり、給付条件は「認知症と診断されること」ですが、認知症の中でも特定の症状に限られる場合や、複数の条件を満たすことが必要なタイプもあります。
例えば、認知症(器質性認知症)と医師から診断されれば保障対象となる場合や、医師による診断に加えて、公的介護保険において要介護1(要支援状態から、手段的日常生活動作を行う能力がさらに低下し、部分的な介護が必要となる状態)以上と認定され、有効期間中であるといった条件が加わる場合もあります。

<認知症保険の給付条件例>
  • 認知症(器質性認知症※)と診断される

  • 公的介護保険で要介護1以上の認定を受け、有効期間中である

具体的な内容は、それぞれの認知症保険によって異なります。中には、軽度認知障害(MCI)でも給付金が受け取れる保険もありますから、給付条件をよく確認してから選びましょう。

※器質性認知症とは、アルツハイマー型認知症やレビー小体型認知症など、正常だった脳が、病気などが原因で後天的に認知障害などを発症したものを指します。要介護度や日常生活自立度の判定は、公的介護保険制度の認定基準に則ったものが対象です。

認知症保険の加入条件

認知症保険の加入条件は、保険商品によって異なりますが、大きく分けると2種類あります。
被保険者に、現段階で持病などがない場合は「標準体が加入条件となる保険」、認知症以外の持病があり、健康状態に不安がある場合は「引受基準緩和型保険」であれば加入しやすいです。
標準体とは、健康状態が良好で日常生活に支障がなく社会生活が送れ、基本保険料で契約できる人のことです。引受基準緩和型保険は、入院歴や持病の診査など、申込時の引受基準が比較的緩和されている保険です。そのため、標準体が加入条件となる保険よりも保険料は割高となっています。
このように、商品や保険会社によって加入条件が異なりますので、確認しておくことをおすすめします。

希望に合った認知症保険を選ぶためのチェックポイント

認知症保険には、さまざまな種類があります。保険商品ごとの特徴に大きな違いがあるため、加入を検討する際は、ニーズに合致しているかどうか、内容をしっかり確認しておく必要があります。
ここでは、認知症保険を検討する際に見ておきたいポイントをまとめました。

■認知症保険の検討チェックポイント

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保障対象となる認知症の種類
  • 器質性認知症のみが対象か?
  • 軽度認知障害(MCI)から対象になるか? など
保障となる条件
  • 医師の診断以外に条件は必要か?
  • 公的介護保険の要介護度などの条件は必要か? など
保険の加入条件
  • 持病があっても加入できるか?など
免責期間(不担保期間)の有無
  • 契約開始から一定期間以内に認知症と診断されても、給付金が支払われないケース(免責期間)があるか?
  • 免責期間がある場合の期間は? など
保障の期間
  • 終身保障にするか?
  • 定期保障にするか? など
給付金の受け取り方や金額
  • 一時金か?
  • 年金か?
  • 給付金の金額は?
  • 給付金が支払われる条件は? など
保障内容
  • 認知症以外のリスクに対する保障はあるか?
  • 認知症にならなかった場合のお祝い金などはあるか? など
付帯サービス内容
  • 認知症相談ダイヤルや、見守りサービス、認知症防止アプリなど、サービス付帯があるか? など

認知症保険を有効活用するために

最後に、認知症保険を有効活用するために覚えておきたいポイントをご紹介します。
認知症は本人の認知にかかわる病気ですから、あらかじめ家族と話し合いの時間を持ち、情報を共有しておくことが大切です。

現状を確認しておく

現在の貯蓄額や預金口座のほか、介護保険や医療保険といった認知症保険以外の保険商品への加入状況などについて、あらためて確認しておきましょう。これらの情報は、適切な保障内容を選ぶために必要となります。そして、後述する指定代理請求人や信頼の置ける身近な家族にも情報を共有しておくと安心です。

指定代理請求人・家族登録制度を指定して本人に伝えておく

認知症を発症してしまった場合、自分では給付金請求ができない可能性があります。そのため、指定代理請求人をあらかじめ決めて、認知症保険について相談しておきましょう。指定代理請求人は、多くの場合、被保険者の戸籍上の配偶者や3親等以内の親族を設定することができます。

なお、相手に相談をせずに指定代理請求人を設定した場合、指定代理請求人は設定された事実や保険の内容を把握していないため、給付金請求ができません。必ず事前に相談し、情報を共有しておく必要があります。
また、家族登録制度に登録しておけば、契約者に代わり、登録された家族が契約内容を確認することができます。保険契約者と連絡がとれない場合には、登録された家族へ状況確認の連絡が入る仕組みです。

指定代理請求人の指定や家族登録制度の利用については、各保険会社に確認しておきましょう。

認知症保険は商品内容を理解した上で検討しよう

認知症保険は、商品や保険会社によって大きく内容が異なります。具体的にどのような保障が受けられるのかをしっかり確認した上で検討しましょう。認知症保険は、認知症になってからでは原則加入することができません。将来の認知症リスクに備えるためには、健康なうちに加入する必要があります。
自分がどのような保険に加入すべきなのか、保障内容の選び方がよくわからない場合は、認知症保険を取り扱っている保険会社やFP(ファイナンシャルプランナー)などに相談してみることをおすすめします。

監修

井戸美枝
CFP(R)、社会保険労務士。講演や執筆、テレビ、ラジオ出演などを通じ、生活に身近な経済問題をはじめ、年金・社会保障問題を専門とする。社会保障審議会企業年金・個人年金部会委員。「難しいことでもわかりやすく」をモットーに数々の雑誌や新聞に連載を持つ。近著に『一般論はもういいので、私の老後のお金「答え」をください!』(日経BP社)などがある。

※この記事は、ほけんの第一歩編集部が上記監修者のもと、制作したものです。
※記事中で言及している保険に関して、当社では取り扱いのない商品もあります。
※文章表現の都合上、生命保険を「保険」、生命保険料を「保険料」と記載している部分があります。

(登)C21N0051(2021.8.2)

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