ESG投資

ESG投資の基本方針

ESG投資とは、財務情報に加え、環境・社会・ガバナンス(Environment, Society and Governance)の要素を考慮する投資手法です。当社は、①収益性を前提としたESGテーマ型投資と、②リスク抑制や中長期的な収益力向上を図るESGインテグレーションに取り組んでいます。

ESG投資の推進態勢

当社は、年度毎にESG取組方針を策定し、アセット横断的な取組みを実施しており、PRI年次アセスメントを通じて社外からの評価を受けることで、ESG投資に係る取組み・プロセスの持続的な改善を目指します。また、責任投資委員会では、ESG投資の進捗確認、投資方針の議論やアセスメントの振り返りを行っています。

なお、当社におけるESG投資の手法は以下の通り定義しています。

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ESG投資手法 定義

ESGテーマ型投資

収益性を前提とした、社会課題解決に繋がるテーマを持った資産等への投資
 

インパクト投資

運用収益の獲得と社会的インパクトの創出(社会の構造変化等)の両立を意図して投資判断を行う投資手法
 

その他ESGテーマ型投資

インパクト投資に含まれないテーマ型投資

ESGインテグレーション

投資プロセスへのESG要素の体系的な組込
 

リサーチへの組込

企業分析・評価においてESG要素を体系的に組込
 

ポジティブ・スクリーニング

ESG格付等が高い企業でポートフォリオを構築
  ネガティブ・スクリーニング 特定の資金使途・業種等をポートフォリオから除外する枠組みを構築
  ESG対話 ESG課題に関する対話活動

これまでの主なESGテーマ型投資の取組み事例

  • ※ 赤字:地方創生・地域活性化への取組み

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SUSTAINABLE DEVELOPMENT GOALS 投資テーマ
(SDGs17の目標に対応)
主なESGテーマ型投資事例
インパクト投資 その他テーマ型投資
1.貧困をなくそう 貧困撲滅
2.飢餓をゼロに 飢餓撲滅
3.すべての人に健康と福祉を 健康的な生活・福祉
4.質の高い教育をみんなに 質の高い教育
5.ジェンダー平等を実現しよう ジェンダーの平等
6.安全な水とトイレを世界中に 安全な水・衛生
7.エネルギーをみんなにそしてクリーンに 持続可能なエネルギー
8.働きがいも経済成長も 持続可能な経済成長・完全雇用
9.産業と技術革新の基盤をつくろう インフラ整備・イノベーション
10.人や国の不平等をなくそう 不平等解消
11.住み続けられるまちづくりを 持続可能な街づくり
12.つくる責任つかう責任 持続可能な消費・生産
13.気候変動に具体的な対策を 気候変動への対応
14.海の豊かさを守ろう 海洋資源の保全
15.陸の豊かさも守ろう 陸上生態系の保全
16.平和と公正をすべての人に 平和で公正な社会
17.パートナーシップで目標を達成しよう グローバル・パートナーシップ

主なその他ESGテーマ型投資の事例

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1.貧困をなくそう

■欧州復興開発銀行「マイクロファイナンスボンド」への投資

写真提供元:欧州復興開発銀行

2015年12月には欧州復興開発銀行の発行した「マイクロファイナンスボンド」に約120億円投資しました。マイクロファナンスボンドにより調達された資金は、民間融機関から十分な資を受けるのが難しい開発途上国の中小・零細企業に対する事資金の投融資に充てられます。
2.飢餓をゼロに

■アフリカ開発銀行「フィード・アフリカ・ボンド」への投資

写真提供元:アフリカ開発銀行

2016年11月にはアフリカ開発銀行の発行した「フィード・アフリカ・ボンド」に約52億円投資しました。フィード・アフリカ・ボンドにより調達された資金は、食料の確保のためにアフリカ開発銀行が実施する事業に充てられます。
3.すべての人に健康と福祉を

■トルコ共和国の病院整備運営事業向けプロジェクトファイナンス

写真提供元:双日株式会社

2017年7月にはトルコ共和国イスタンブール市における大型病院整備運営事業プロジェクトに100億円の融資を行いました。
4.質の高い教育をみんなに

■米州開発銀行「EYEボンド」への投資

写真提供元:米州開発銀行

2015年7月には米州開発銀行の発行した「EYEボンド」に約5,000万米ドル投資しました。EYEボンドにより調達された資金は、ラテンアメリカ・カリブ海地域の①Education:教育、②Youth:若年層支援、③Employment:雇用支援を目的としたEYEプロジェクト向けの融資に充てられます。
5.ジェンダー平等を実現しよう

■アジア開発銀行「ジェンダー・ボンド」への投資

写真提供元:アジア開発銀行

2017年11月にアジア開発銀行の発行した「ジェンダー・ボンド」へ約100億円を投資しました。ジェンダー・ボンドにより調達された資金は、アジア太平洋地域の女性活躍推進プロジェクトに使用されます。
6.安全な水とトイレを世界中に

■豪州淡水化プラント事業向けプロジェクトファイナンス

2017年12月に豪州における、大規模干ばつ発生や将来的な人口増に伴う水不足に対応するための世界最大級の海水淡水化プロジェクトへ約44億円を投資しました。
7.エネルギーをみんなにそしてクリーンに

■ドイツ洋上風力発電事業向けプロジェクトファイナンス

写真提供元:Veja Mate Offshore Project GmbH

2017年1月にはドイツにおける洋上風力発電設備建設プロジェクトへ約35億円の投資を行いました。
8.働きがいも経済成長も

■国際金融公社「インクルーシブ・ビジネス・ボンド」への投資

写真提供元:国際金融公社
©Pearl Dairy

2014年12月には国際金融公社の発行した「インクルーシブ・ビジネス・ボンド」に約1億米ドル投資しました。インクルーシブ・ビジネス・ボンドにより調達された資金は、低所得者層も含めた経済成長を可能にする取組支援に充てられます。
9.産業と技術革新の基盤をつくろう

■アフリカ開発銀行「ライト・アップ・アンド・パワー・アフリカ・ボンド」への投資

写真提供元:アフリカ開発銀行

2017年9月にはアフリカ開発銀行が発行した「ライト・アップ・アンド・パワー・アフリカ・ボンド」へ約100億円を投資しました。ライト・アップ・アンド・パワー・アフリカ・ボンドにより調達された資金は、アフリカ開発銀行による電力アクセスの提供を行うエネルギープロジェクト等の取組に使用されます。
11.住み続けられるまちづくりを

■英国高速鉄道事業向けプロジェクトファイナンス

2017年12月に英国における英国ロンドンと英仏海峡を結ぶ109kmの高速鉄道線路および同区間の駅・関連施設等の運営・維持を行う高速鉄道線路コンセッションプロジェクトへ約45億円を投資しました。
13.気候変動に具体的な対策を

■鉄道・運輸機構が発行するグリーンボンドへの投資

<新横浜駅(仮称)イメージ>

新横浜駅(仮称)イメージ

写真提供元:独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構

2017年11月には独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構の発行するグリーンボンドへの投資を実施しました。本債券により調達された資金は、二酸化炭素排出量の削減のため、公共輸送の拡充を行い、バスや自動車から同路線への旅客の移転等の取組に使用されます。

インパクト投資

当社では、運用収益の獲得と社会的インパクトの創出の両立を意図した投資手法であるインパクト投資に取り組んでいます。インパクト投資を行った企業については、企業の取組みや社会的インパクトの進捗状況を継続的にモニタリングしていきます。主な事例は以下の通りです。

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社名

※ロゴをクリックするとプレスリリースをご覧いただけます。
投資金額
(リリース時期)
企業概要 社会的インパクト
Gojo&Company,Inc. 4億円
(2017/10)
発展途上国におけるマイクロファイナンス事業 発展途上国における金融アクセス改善 1.貧困をなくそう
Spiber 10億円
(2017/10)
新世代バイオ素材開発 環境負荷軽減(温室効果ガス排出量削減等) 13.気候変動に具体的な対策を
CureApp 2億円
(2018/2)
ニコチン依存症や生活習慣病等、各種疾患に対する「治療アプリ®」の研究・開発 治療成績の飛躍的向上、健康寿命の延伸、医療費削減 3.すべての人に健康と福祉を
CROWD CREDIT 1億円
(2018/4)
「融資型クラウドファンディング」サービス提供 発展途上国の事業活動促進、雇用創出 1.貧困をなくそう
SUSMED 1億円
(2018/5)
不眠症治療用アプリの研究・開発 不眠症治療における副作用リスク低減、医療費削減 3.すべての人に健康と福祉を
MELTIN 3億円
(2018/10)
世界初の「人の手に最も近い」アバターロボット等の研究・開発 危険環境下での作業における事故リスク低減 8.働きがいも経済成長も
MOLCURE 1億円
(2018/11)
AIを活用した抗体/ペプチド医薬品開発プラットフォームの開発・提供 医薬品開発の短期化および医療費削減 3.すべての人に健康と福祉を
QD LASER 3億円
(2018/12)
最先端レーザ技術を活用した世界初の低視力患者向けアイウェア等の開発・提供 低視力患者のQOL改善 3.すべての人に健康と福祉を

地方創生・地域活性化に向けた取組み

当社は、日本全国の約1,000万名の保険契約者の保険料を原資とした約35兆円の資産を運用する機関投資家(ユニバーサル・オーナー)として、地域活性化に繋がる投資を通じて、運用収益獲得と保険契約者のQOL向上を目指し、「地方創生・地域活性化」に積極的に取り組んでいます。これまでの主な取組み事例は以下の通りです。

<これまでの主な取組み事例>

  • ※ 各項目をクリックするとプレスリリースをご覧いただけます。

主なESGインテグレーション

リサーチへの組込

当社では、株式リサーチおよびクレジットリサーチにおいて体系的にESG要素を組み込んでいます。パフォーマンスへの影響を定期的に検証し、ESGを加味したリサーチプロセスの中長期的な高度化に取り組みます。

株式リサーチへの組込

当社では、社内の株式アナリストが企業の中長期的な成長性を評価する際、定量的な財務情報に加え、環境・省エネを始め、社会的課題解決に資する製品・サービスの競争力、マネジメント力等の非財務情報(=ESG情報)も体系的に組み込んでいます。非財務情報の評価にあたっては、中長期的な企業価値に影響を与える情報の特定が重要と考えており、当社では業種毎に重要な評価項目を特定し、成長性評価に織り込んでいます。なお、非財務情報の分析に当たっては、スチュワードシップ活動における対話内容も考慮しています。

利益成長性評価のイメージ

クレジットリサーチへの組込

当社では、社内のクレジットアナリストが社内信用格付を設定する際、定量的な財務情報に加え、ESG要素を含む非財務情報も体系的に考慮しています。具体的には、業種毎のクレジットアナリストがESGに関する要素が投資先企業の信用力に及ぼす影響を分析し、影響が大きいと判断される場合、社内信用格付の引き下げ等の調整を行っています。

ポジティブ・スクリーニング

国内上場株式ファンド「ESGファンド」の運用

当社資産の運用を目的とした国内上場株式ファンド「ESGファンド」を通じて、ESG取組みに優れた企業(2018年9月末時点で約280社)への投資を実施しています。

  • ※ 2010年に「社会的責任投資(SRI)ファンド」として設立し、2013年に「ESGファンド」に名称を変更しています。また、同ファンドはインハウス運用(外部に委託しない自家運用)を行うものです。

ESGを考慮した不動産投資

当社は不動産投資プロセスにESG要素を組み込んでいます。

具体的には、環境に配慮した新規開発・物件取得を推進しているほか、改修時に高効率機器の導入を進める等、保有物件の管理においてもESGの観点を取り入れています。取組みの詳細は、以下のリンク先をご参照ください。

世田谷区のシェア園庭の様子

(世田谷区のシェア園庭の様子)

また、全国で多数保有する当社保有不動産を活用し、社会課題の解決に貢献する取組みも積極的に行っています。具体的には、待機児童の解消に向けて2011年より保有物件への保育所誘致に取り組んでいるほか、世田谷区と協定を締結し地域内の保育所が共同利用するシェア園庭として一定期間提供することを決定しました。
取組みの詳細は、以下のリンク先をご参照ください。

ESG普及・促進の取組み事例

当社は機関投資家として、ESGの普及・促進にも積極的に取り組んでいます。

ESG金融懇談会の様子

(ESG金融懇談会の様子)

具体的には、環境省がESG投資の普及・促進を目的に開催した「ESG金融懇談会」において、当社は委員として議論に参加しました。同委員会は2018年1月より7回に渡って議論を行い、2018年7月にはESG金融大国の実現に向けた提言を行いました。詳細は以下の環境省のホームページをご覧ください。

その他にも、経済産業省の「統合報告・ESG対話フォーラム※1」や、野村資本市場研究所の「ESG債市場の持続的発展に関する研究会※2」など、ESG投資に関連する会議体への参加等を通じて、ESG投資の普及・促進に取り組んでいます。

  1. ※1 企業と投資家の開示・対話のあり方の分析を行うとともに、それを推進するための必要な政策対応等について検討を行うため、2017年12月経済産業省により設置された会議体です。
  2. ※2 ESG債市場の課題を多面的に洗い出し、ESG債および同市場が安定的・持続的に成長するために求められる対応について、産官学連携で調査研究を進めるべく、2018年2月株式会社野村資本市場研究所が設置した研究会です。

社外からの評価

環境大臣賞の受賞

当社のESG投資の取組が評価され、2018年3月には環境省「持続可能な社会の形成に向けた金融行動原則(通称:21世紀金融行動原則)」において、最優良取組事例として生命保険会社初の「環境大臣賞」(総合部門)を受賞しました。選定理由は以下の通りです。

【選定理由】

  • 欧州で始まったESG投資の機運が日本でも昨今高まる中、機関投資家としての社会的責任を踏まえた投資を従前より推進してきた点。
  • インパクト投資などの「ESGテーマ型投資」に加えて、投資プロセスにESG要素を組み込む「ESGインテグレーション」も2017年度より体系化し進めている点。
  • ESG投資を一過性のものとするのではなく、年度毎に「ESG投資方針」を見直し、また2017年度には「責任投資会議」及び「責任投資委員会」を新設し、ESG投資の推進体制を整備していることは、先進的な取組であり、社内外のステークホルダーの意識改革も促している点。

環境大臣賞 授賞式の様子

(環境大臣賞 授賞式の様子)

PRI年次アセスメント

当社は、2017年のPRI年次アセスメントにおいて、全ての分野でグローバルのPRI署名機関平均以上の評価を得たほか、スチュワードシップ活動および不動産投資については最高評価であるA+を獲得しました。今回のアセスメント結果を踏まえ、社債発行体への対話を検討開始するなど、当社の責任投資の取組みの更なるレベルアップに繋げていきます。

GRESBリアルエステイト評価「グリーンスター」の獲得

当社は、2018年度の「GRESBリアルエステイト評価」において、優れた取組みを実施している機関に付与される「グリーンスター」を2017年度に引き続き獲得しました。

GRESB
  • ※ GRESB(Global Real Estate Sustainability Benchmark)は、欧州の年金基金等により創設された投資家主導の組織であり、「GRESBリアルエステイト評価」は、個々の物件毎ではなく、不動産ポートフォリオ全体におけるESG(環境、社会、ガバナンス)への配慮を測るグローバルな評価指標です。世界の主要な不動産運用会社・ファンドが評価を受けており、2018年度においては、世界で903、日本でもREITを中心に61の会社・ファンドが評価を取得しています。