リタイアすることで不要となる支出

定年で不要となる支出

伊藤さんは58歳。2年後に定年を迎えるが、仕事を続ける予定はない。これから何が不要になる支出か調べてみた。

  • 1.まず、不要となるのがサラリーマンとしての交際費と食費である。会社関係のお付き合い(冠婚葬祭)、会社帰りの居酒屋等々、サラリーマンの交際費はバカにならないが、これが無くなる。また、昼食を中心とした食事代も勤め人にとって不可欠のものだが、退職すれば不要となる。
  • 2.伊藤さんは30数年サラリーマンとして勤務し、背広はまさに仕事着である。リタイアすると、このビジネスに関する被服費(スーツ、ワイシャツ、ネクタイ、ビジネスシューズ等)が不要となる。昨年、伊藤さんの会社で定年退職をした人がいて送別会を催した。ある人がお祝いにネクタイを贈った。しかしご本人は「僕はもうネクタイは結ばないつもりだが・・・」と伊藤さんに漏らしたとのこと。
  • 3.伊藤さんは定年と同時に住宅ローンを完済するように設定したので、ローンの返済が無くなる。ただし、定年を超えてローンを設定した場合、定年後も続くので注意が必要である。
  • 4.子供にかかる教育費が無くなる。もちろん、これは子供が成人して独立した場合。
  • 5.払込満了となる生命保険や損害保険の保険料が無くなる。ただし、生命保険も満期や満了の時期が定年以降のもの、また火災保険や自動車保険は引き続き必要なので要注意。
  • 6.さらに、厚生年金保険料、雇用保険料等の社会保険料は勤めを辞めれば無くなる。ただし、健康保険、介護保険は多くの場合、国民健康保険等に切り替えるので、引き続き負担が必要。
    (子供の扶養になれば、国民健康保険料は不要だが、年金収入から見て考えにくい)