責任準備金(ディスクロージャー用語)(せきにんじゅんびきん)

責任準備金は、生命保険会社が将来の保険金などの支払いを確実に行うために、保険料や運用収益などを財源として積み立てる準備金で、法令により積み立てが義務づけられています。責任準備金の性格については前述のとおりですが、実際の積み立ては、標準責任準備金制度によりなされ、計算に使用する予定率は保険料のそれとは異なる場合があります。
個人向けの生命保険商品の多くは、金融庁が標準レベルを設定する標準責任準備金制度により積み立てがなされます。標準責任準備金制度では、平準純保険料式で積み立てることとされ、予定死亡率は日本アクチュアリー会が作成し、金融庁長官が検証したもの、予定利率は国債の利回りを基準に健全な水準に設定されたもの(平成19年4月時点で1.5%)とされています。標準責任準備金制度の対象とならない保険契約についても原則として平準純保険料式により積み立てることとされています。
なお、貸借対照表上の「責任準備金」には、危険準備金が含まれます。
また、ディスクロージャー誌には、責任準備金の内容について分析するため、個人保険、個人年金保険、団体保険、団体年金保険などの区分ごとに残高が開示され、さらに個人保険と個人年金保険については、契約年度(2005年度以前は5年ごと)とその予定利率が開示されています。

出典 : (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より