日本の平均年収で考えるマネーライフプラン

日本の平均年収で考えるマネーライフプラン

限られた収入の中で老後の生活費を確保することは重要?

高齢化が進む日本では平均寿命が年々延びています。厚生労働省の「平成28年簡易生命表の概況」によると、平成28年の日本人の平均寿命は女性が87.14歳、男性が80.98歳で、いずれも過去最高を更新しました。
一方、国税庁が公表した民間給与実態統計調査結果によると、平成28年の平均給与は421万6000円なのに対して、平成18年の平均給与は434万9000円で、10年前の水準より下回っています。
このように高齢化が進む日本では、収入が思うように増えないなか、老後の生活費をどのように確保するのかが重要な課題になっています。

(ケース紹介)40代の平均的な年収では年間30~40万円程度の貯蓄額が精一杯?

まずは、40代の平均的な収入でどれ位貯蓄ができるのかケースを例にイメージしてみましょう。

夫婦2人子ども1人
収入:年収480万円/月給:32万円/手取り:28万円/
ボーナス:夏48万円/冬48万円

家計の状況は年齢や家族構成、住まいの状況によって大きく異なりますが、総務省が公表した「家計調査(2人以上の世帯)平成29年12月分速報」によると、1か月の消費支出は32万2157円でした。住宅ローンの返済や毎月の家賃の支払いを加えると、毎月の収入で家計をまかなうためには、不要な支出をかなり切りつめなければなりません。
夏と冬のボーナスをあわせても、税負担等を考えると年間に30~40万円の貯金が精一杯といえそうです。

老後資金の準備を考えるうえで重要なのは?

老後資金の準備を考えるときには、リタイアまでの収入と支出の計画を立てる必要があります。

収入と支出の計画とは?
将来設計を考える場合に重要なのが「ライフプラン」です。
ライフプランはこれからの人生に訪れるライフイベントを描いた、人生の設計図のようなものです。

ケース:40代・Aさんの収入と支出の計画

  • 45歳までにマイホームを購入するため、頭金の500万円を貯める。
  • 50歳には子どもが高校生になるが、私立高校に通わせるために教育費を100万円用意する。
  • 53歳には子どもが高校を卒業するが、大学に進学してもらうために教育費を200万円用意する。
  • 60歳には子どもが独立しそうだから、それを機に家計を⾒直す。
  • 65歳にはリタイアしたいから、それまでに老後の備えとして1,000万円貯金する。

このような収入と支出の計画を立てると、いつまでにどのくらいのお金を用意しなければならないのかがよくわかります。
次のチェックポイントを参考に自身の収入と支出の計画を作成して、これから何をしなければならないのか考えてみましょう。

収入と支出の計画を考える時のポイント

  • ライフプランを考えるときには、何歳の時にどんなイベントがあるのか具体的にイメージする
  • ライフイベントにはどのくらいのお金が必要になるのか、具体的にイメージする

老後資金の準備において貯蓄だけでなく保険の活用も?

まとまったお金を短期間で蓄えることはできません。そのため、老後資金の準備は毎月少しずつ、計画的に始めることがとても大切です。

たとえば、貯蓄性がある終身保険を使えば、毎月1万円から2万円くらいをコツコツと積み立て、老後のための備えの一部にしながら万一にも備えることができます。また、個人年金保険を使えば、年金受給開始前に不足する生活費を効率よく準備することもできます。

老後に備えた生命保険の活用法はこのほかにもあります。

保険選びで迷ったり、自分に合ったプランがわからなかったりしたら、生命保険会社の営業担当者に相談することも大切です。収入と支出の計画をもとに相談すれば、自分に合った保険を紹介してくれるので、気軽に問い合わせてみるといいでしょう。

まとめ

  • 限られた収入の中で老後の生活費を確保することは重要な課題
  • 40代平均年収では年間30~40万円の貯蓄額が限度。老後資金の準備をするうえで収入と支出の計画を立てる必要がある。
  • 老後資金の準備においては、生命保険も活用できる。

関連記事

(登)C17N0136(2018.3.13)